SOLUNA Special Edition

SOUND
PAVILION

音が溶けこむ空間をつくる

SCROLL
Philosophy

音がいい空間は、
音を主役にしない。

コーチェラでL-Acousticsが「降ってくる」のは、音源から距離があるからこそ空気の密度変化として身体に届くからだ。茶室で生ギターを弾くと音の「粒」が見える。どちらも正解で、目的が違う。

SOLUNAが設計するのは後者——弟子屈の土・藁・杉だけで作った、音が素材に握手してくれる部屋。平行面ゼロ。残響 0.7秒。12人が円座で音を共有する空間。

「コーチェラのL-Acousticsが降ってくるのは、
空気の密度変化として身体に届くからだ。」
— SOLUNA SOUND PAVILION
漆喰と薪ストーブの内観

漆喰壁と薪ストーブ——音も熱も、素材に吸われていく

Concept Rendering

弟子屈の夜に
浮かぶ音の家

OCULUS φ1,200 STRAW BALE 600mm EARTH BERM HINOKI DOME ENTRY 5m 5m SOUND PAVILION TESHIKAGA, HOKKAIDO — WINTER NIGHT

月夜の弟子屈。ストローベイル八角形の建物が大地に埋め込まれ、天頂のオキュラスだけが空に向かって開く。

Projection Mapping

音を、壁に映す

オキュラスに隠蔽したプロジェクターが八角形の壁面へ音を可視化する。
観客は光源の存在を知らないまま、空間全体が音に反応する。

光源は完全に隠蔽。残るのは建築と音のみ。

Acoustic Design

4つの音響設計

01
八角形の平面
平行な壁が存在しない。音は8方向に均等に分散し、フラッターエコーが起きない。カテドラルでも森でも、良い音の空間に平行面はない。音が「跳ね返らず、広がる」。
→ フラッターエコー 完全排除
02
ストローベイル外壁 60cm
藁の束は天然の吸音材。高音の鋭さを吸収し、中低音だけが残る。レコーディングスタジオが使うグラスウールと同じ原理を、100%自然素材で実現する。
→ 高域吸音係数 α = 0.85以上
03
半地下 + 版築腰壁
地面に40cm埋めることで外部騒音を遮断しながら低域を地面に逃がす。版築(叩き固めた土壁)は密度が高く低音を透過させず反射する。空間に芯のある低音が生まれる。
→ 遮音性能 STC 55 相当
04
天窓オキュラス + 杉ディフューザー
天頂の円形開口(φ1,200)が過剰な残響を上方に逃がす。内壁の杉板は深さ2〜8cmのランダムな凸凹に加工し、音を乱反射させて自然なディフューズを生む。
→ 目標残響時間 RT60 = 0.7秒
SECTION — 断面図
GL -40 600mm straw bale 9,600mm H 5,400mm SECTION A-A' STRAW BALE HINOKI RIBS OCULUS PISÉ WALL STRAW BALE

ストローベイル壁600mm厚がドームの荷重を受ける。半地下部分は版築腰壁(高さ900mm)。天頂のオキュラスから月光と自然換気が入る。

ISOMETRIC — 外観スケッチ
OCULUS φ1,200 STRAW BALE 600mm ENTRY EARTH BERM -400mm SOUND PAVILION — ISOMETRIC VIEW

八角形の建物が丘に半地下で埋め込まれる。草屋根が大地と建物を繋ぎ、天頂のオキュラスだけが空に向かって開く。

設計目標値
0.7
残響時間 RT60
ジャズ・アコースティックに最適な残響
8
角形
平面形状
平行面ゼロ、フラッターエコーなし
60
cm
ストローベイル壁厚
天然吸音、α=0.85以上
12
最大収容人数
円形配置で均一音場
Frequency Response

ストローベイルが
音をどう変えるか

藁の繊維は周波数によって吸音率が大きく異なる。高音(刺さる音)を選択的に吸収し、低音と中音(温かみ)を残す。これが自然素材が「音楽的」と感じられる理由。

ABSORPTION COEFFICIENT — 周波数別吸音率
1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0 吸音率 α .10 .28 .55 .72 .85 .90 .92 125Hz 250Hz 500Hz 1kHz 2kHz 4kHz 8kHz 周波数 低音(胴鳴り・キック) 中音(声・ギター) 高音(刺さり→吸収) ストローベイル 600mm コンクリート壁(参考) 刺さる音を吸収 低音は 通過する

ストローベイルは2kHz以上を α=0.85 で吸収。ボーカルの刺さりやシンバルの鋭さが消え、ベースとミドルレンジだけが残る。自然に「温かい音」になる仕組み。

✕ 四角い部屋
音が往復→フラッターエコー

平行な壁が向かい合う。音が「ビーン」と往復し続ける。パーカッションを叩くと尾を引く。録音しても輪郭がぼける。

○ 八角形の部屋
8方向に分散→クリアな音

平行面がない。音は毎回異なる角度で反射し、エコーが蓄積しない。どこにいても音の輪郭が明確に聞こえる。

Acoustics

八角形が音を
どう変えるか

PLAN — 音響反射図(上面)
8方向に分散——どこにも平行な反射は生まれない
四角い部屋の場合

平行な壁が向かい合う。音が往復し続けて「フラッターエコー」が発生する。パン、パン、と叩くと、ビーン、という尾を引く音が聞こえる。

八角形の場合

音は8方向に異なる角度で跳ね返る。どの反射も「ズレた角度」で進むため、エコーが蓄積しない。結果として音がクリアに聞こえる。

ストローベイルの壁が加わると

高音域(2kHz以上)を藁が吸収する。人の声や弦楽器の「倍音の刺さり」だけが消え、温かみだけが残る。RT60が自然に0.7秒に落ち着く。

比較:有名ホール
カーネギーホールRT60 1.8秒
録音スタジオRT60 0.3秒
SOUND PAVILIONRT60 0.7秒
Construction

みんなで建てる

ストローベイルの壁は、ワークパーティーで積める。専門知識がなくても、1週間で外壁が上がる。弟子屈の冬に、仲間と汗をかいて建てる——それ自体が体験になる。

ワークパーティー
薪ストーブ 杉床
WALL DETAIL — 壁断面詳細
外壁漆喰 20mm STRAW BALE 600mm — 吸音 α=0.85 内壁漆喰 30mm 杉ディフューザー 80mm 室内空間 音 → 高域を吸収 ↓ 中低域のみ通過 乱反射 ↑ EXTERIOR INTERIOR

外から内へ:漆喰仕上 → ストローベイル600mm(高域吸収)→ 内壁漆喰 → 杉ディフューザー(乱反射)→ 室内空間。音は壁に触れるたびに整えられていく。

Materials

弟子屈の素材だけで
作る音響設計

ストローベイル
外壁の主構造。藁の繊維が高音(2kHz以上)を選択的に吸収し、中低音のみを室内に残す。断熱性も高く、冬の弟子屈でも薪1本で暖まる。
↓ 高域 吸音係数 α=0.85
版築(叩き土壁)
半地下部分の腰壁。土を層ごとに叩き固める古来の工法。密度が高く低音を反射させ、空間に豊かな低域をもたらす。外部騒音も遮断する。
↑ 低域 反射・グラウンディング
弟子屈杉(凸凹加工)
内壁の仕上げ。深さ2〜8cmのランダムな凸凹に加工。音を乱反射させ、特定周波数の定在波を消す自然ディフューザー。木の暖かな反射特性も加わる。
↗ 全域 乱反射・定在波消去
ヒノキ天井リブ
ドーム天井を形成する放射状の木リブ。音を上部に誘導しながら、木の柔らかな反射特性で残響に温かみを与える。オキュラスへの音の「出口」を作る。
↑ 上方誘導・残響コントロール
摩周石の床
屈斜路湖周辺で採れる玄武岩を使用。硬い床面が低音をグラウンディングさせ、空間に芯のある音場を作る。冷たさも熱蓄積性も、音響に効く。
↓ 低域 反射・グラウンディング
オキュラス(天窓)
直径1,200mmの円形開口部。過剰な残響を上方に逃がしつつ、昼は太陽光、夜は星と月を天井に映す。音と光の両方を司る空間の「息継ぎ口」。
↑ 残響排出・自然換気
Experience

一日の音

夕暮れの音楽 月夜の室内
05:30 — 夜明け
オキュラスから朝の光が落ちてくる。外は−10℃。誰もいない室内で、薪が爆ぜる音だけが壁に吸われていく。土の匂いと杉の匂いが混ざる。
11:00 — 午前
アコースティックギターを持ち込む。弦の倍音が版築の壁に溶けて、残響が0.7秒で静かに消える。音が「飛ばない」、音が「いる」。
20:00 — 夜
12人が円座に座る。真ん中で誰かが歌う。音が8方向に広がって、どこにいても同じ距離に聞こえる。これが八角形の意味だ。
02:00 — 深夜
レコードをかける。外は吹雪。地下に埋まった部屋の中は完全に静かで、ヴァイナルのプチプチだけが、宇宙のように響いている。
Floor Plan

平面図

PLAN — 平面図(1:100)
OCULUS N ENTRY 外径 9,600mm W 600 SOUND PAVILION
仕様
形状八角形
外径9,600mm
有効室面積約 55㎡
天井高(最高部)5,400mm
外壁構造ストローベイル 600mm
腰壁構造版築 900mm高
内壁仕上げ漆喰 + 杉ディフューザー
床材摩周石(玄武岩)
天井ヒノキリブ + オキュラス φ1,200
収容12名(円形座席)
目標 RT600.7秒
遮音性能STC 55 相当
建設費目安
¥8,000,000〜
工期 約6ヶ月。ワークパーティー参加で
コスト削減可能(目安 ¥6,000,000〜)

「音がいい空間は、
音を主役にしない。

— SOLUNA SOUND PAVILION MANIFESTO

Special Edition

SOLUNAオーナー向け
共同設計プロジェクト

SOUND PAVILIONは受注設計。オーナーが設計に参加し、素材・スピーカーセット・用途(レコーディング / ライブ / 瞑想)を選ぶ。弟子屈の職人と一緒に、自分だけの音の部屋を建てる。

01 設計ワークショップ(1泊2日、弟子屈現地)
02 ストローベイル積みワークパーティー参加
03 竣工後、年間30泊の利用権
Timeline
設計参加受付2025年 随時
設計ワークショップ2025年秋
着工2026年 春
ワークパーティー2026年 夏
竣工2026年 秋
初公演2026年 冬至
設計参加はSOLUNAオーナー限定。
現在の受付枠:残り 3名
Get Involved

音の空間を、
いっしょに建てませんか。

SOLUNAオーナーになると、SOUND PAVILIONの共同設計に参加できます。素材選び、スピーカー選定、内壁の凸凹の深さまで——あなたが決める音の部屋。

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