SOLUNA — 建築設計
SIPs(構造用断熱パネル工法)は、北海道弟子屈の-25℃環境で「暖かさ」を武器に変える建築手法だ。3日で躯体が完成し、在来工法の40%の熱損失で済む。
これが、SOLUNAが「賢く、作る。」と言う意味だ。
01 · 工法概要
Structural Insulated Panel — 構造用断熱パネル。OSB合板2枚でEPSフォームを挟んだ「サンドイッチ」が、構造材と断熱材を同時に担う。
在来軸組の場合、柱間の断熱材は施工精度でビリビリに縮む。SIPsは工場で圧着・養生済みのため、現場の腕前に左右されない。北海道でこの差は決定的だ。
02 · 性能数値
北海道弟子屈 — 設計外気温 -25℃、積雪深 150cm。SOLUNAの設計基準値。
| 仕様項目 | SOLUNA 標準 | 北海道仕様(オプション) |
|---|---|---|
| 壁パネル厚 | 150mm | 200mm(R-38) |
| 屋根パネル厚 | 200mm | 250mm(R-48) |
| 基礎 | 鋼管杭基礎(凍結深度 120cm対応) | 鋼管杭 + 断熱スカート |
| 積雪荷重 | 3.0 kN/m²(弟子屈地域基準値) | |
| 換気 | 第一種換気 HRV(全熱交換) | 同左 + 顕熱交換ユニット |
| サッシ | トリプルガラス Uw1.0以下 | Uw0.8以下(真空複層) |
| 暖房方式 | 床下放射パネル + 薪ストーブ | 同左 + 蓄熱体(土間コン) |
| 耐風圧 | 45m/s対応(設計基準) | 同左 |
03 · デザイン言語
SOLUNAのSIPs建築は「引き算のデザイン」だ。飾りを削ぎ落とした直方体に、北海道の光と雪が陰影を与える。存在するが、主張しない。
南に大面積のFIX窓を集中。冬の低い太陽熱を室内に引き込むパッシブソーラー設計。夏は屋根の出が日射遮蔽。
北面は小窓のみ。焼杉の縦張りがソリッドなマスを作る。風雪・北風に対して最小の開口面積。
コンテナ輸送可能な幅3.6m。キッチン・バス・収納を北西に押しやり、南側全面をオープンリビングに解放。
3.6×7.2mを基本ユニットとして横連結・縦連結が可能。コミュニティの成長に合わせて棟数を増やせる。
柱が存在しない。SIPsはパネル自体が構造体のため、7.2mスパンを無柱で跳ばせる。一枚の大きな部屋として使うか、後から間仕切りを自由に追加できるか — どちらも選べる。
04 · 外観デザイン
SOLUNAのSIPs建築に用いる外装素材は2種類に絞る。どちらも、北海道の灰色の空と雪原の中で「静かに存在する」素材だ。
表面を炭化させることで腐朽菌・虫害・UV劣化を防ぐ日本古来の木材保存法。メンテナンスサイクル30年以上。SOLUNAではチャコールブラックの縦張りを標準とする。
亜鉛アルミニウム合金メッキ鋼板。軽量・防水・積雪荷重に強く、縦ハゼ葺きで屋根兼用も可能。マットブラックまたは鉄錆調が景観になじむ。
SIPsの内側OSBは、通常は石膏ボード+クロスで隠す。SOLUNAはこれをあえて見せる。荒削りな木質感が、北海道の原野に合っている。コストも下がる。
05 · 建設スケジュール
在来軸組が2〜4週間かかる工程を、SIPsは劇的に圧縮する。Work Partyのメインイベントとして「自分たちで建てる週末」が成立する理由だ。
凍結深度120cmをクリアする鋼管杭を地盤へ圧入。コンクリート養生不要のため翌日即作業開始。土間コンは使わず、床下通気を確保する。
防腐処理土台材を杭天端に固定 → 床SIPsパネルを並べてビス留め。平坦な作業床が半日で完成。ここから上部工事が始まる。
工場プレカット済みの壁SIPsを4〜6人で起こして固定。電気配線のためのチェイス(空洞)は工場加工済み。現場での穿孔作業なし。1棟の壁が1日で閉まる。
屋根SIPsを壁天端に載せ、構造用接着剤+ビスで固定。防水ルーフィング施工で雨仕舞い完了。この段階で躯体は完成。以降はウェットな工程がない。
焼杉外装の取り付け、サッシ搬入・建て込み、HRV換気ユニット設置、電気・給排水接続。内装はオーナーがWork Partyで参加可能な工程。
竣工検査・Airbnb撮影・初回稼働。在来工法の約1/3の工期。工期短縮は資金調達コストの削減に直結する。
Work Partyとの接続:Day 2の「壁パネルを起こす」工程はオーナー参加型で行う予定。400kgのパネルを10人で立て、自分が建てた壁の中で眠る体験は、SOLUNAの本質的な価値だ。
06 · コスト構造
SIPsは材料費が在来より高い。しかし工期短縮・職人工数削減・断熱性能による光熱費削減がそれを上回る。10年のトータルコストで見ると逆転する。
| コスト項目 | 在来工法(参考) | SOLUNA SIPs |
|---|---|---|
| 材料費(26m²ユニット) | ¥180〜220万 | ¥230〜280万(+25%) |
| 職人工賃 | ¥120〜180万 | ¥60〜90万(-50%) |
| 工期(躯体) | 14〜28日 | 3日 |
| 建設合計(躯体+仕上げ) | ¥350〜450万 | ¥320〜400万(同等〜△10%) |
| 冬季暖房費(年間) | ¥30〜60万 | ¥12〜20万(-60%) |
| 10年間の暖房費差額 | 約 ¥150〜400万の節約 → 建設コスト差を十分に回収 | |
※ 上記数値はSOLUNA設計チームによる試算です。土地・基礎・設備・外構工事は含みません。実際の建設コストは仕様・現場条件により変動します。Airbnb収益分配額は過去実績ベースの参考値であり、将来の収益を保証するものではありません。
SIPs × SOLUNA
3日で躯体が立つ。40年後も断熱性能が落ちない。Work Partyで仲間と建てる。これがSOLUNAの「賢く、作る。」の意味だ。